甦り~いつも共に~
東の空が群青に、西の空が赤く染まった、まるでプリズムから映し出されたような、ある夕暮れ。

南風の気まぐれなプレゼントをタイミング良く享受した二人は、隣に構える小料理屋の前にたたずんでいた。


暖簾には、

 “旬彩処 食房”

と書かれている。



二人の手は、固く結ばれていた。


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