この涙が枯れるまで
落ち着くと先生が私にこう言った。
『もうあんな事はやめて…あなたが死んだら、御両親悲しむでしょ?御両親はね、私にナナちゃんを預けてくれたのよ?私はナナを育てていく義務があるの。だからナナちゃんが死んでしまったら、私は義務を果たせないの。私…ナナちゃんには死んで欲しくないわ』
先生がお母さんに見えた。
私はバカな事をしたと思った。
お父さん…
お母さん…
あの日あの夢の中で言った言葉忘れないよ…
《ナナ頑張れ》
《ナナなら出来る》
私…頑張ってみるよ。
私なら出来る事を探すよ。
もう誰も悲しませる事のないような人間なってみせるよ。
お父さん…
お母さん…
遠くから見ていてね。
私…頑張るから。
あと…和哉。
私はあなたに出会えなければ、私は今頃死んでいたかな。
私はあなたに逢えて本当に良かった。
あなたと出会わせてくれたのは、
お父さんとお母さんかもしれない。
私に生きろって言うために、和哉と出会わせてくれたのかな。
素敵なプレゼントだったよ。
私は、和哉を傷つけてしまった。
和哉ごめんね。
謝っても謝りきれないよ。
でも和哉と出会って出来た目標
《清秀高校に行く》
という目標は、叶えてみせるよ。
目標をくれた和哉に恩返しをするために。
私は頑張るよ。