この涙が枯れるまで
告白って何でこんなに緊張するんだろう。
今の僕はきっと頬が紅く染まっているのだろう。良かった、周りが暗くて。
ナナの顔がよく見れない。
緊張していて、見れないんだ。
ナナに僕の鼓動聞こえるかな。
すごく鳴っている。
ナナ…僕は君が好きだ。
『…ナナ?』
『……ホントに…?』
『うん…まじだよ…?』
『うん…えっと…えっと…』
ナナは困っていた。
あぁ、もうダメだ。
ナナは僕を傷つけないように言葉を選んで、断ろうとしているんだ。
僕はそんな頼りないかな…
『優?私の話聞いてくれる?』
『…うん』
『まず、言いたいのがね…ありがとうって言いたいの』
『うん』
『優は私にいろいろしてくれたよね。ホントありがとね』
『いいって』
『それでね、一番言いたいのが…』
あぁ…僕は振られるだろう。
でも、ナナ…好きだったよ?と思っていた。
『優…もしかして振られると思ってない?』
『えっ?違うの?』
『ばーか』
そう言って、ナナは立ち上がり、海に向かった。
『ゆーうー! だぁぁいすき!!』
こう言い終わると、ナナはクルッと向きを変えて、僕を見て笑った。
ナナ…君はずるいよ。
可愛くてずるい。
ナナ…僕は君が愛しくてたまらないよ。