この涙が枯れるまで
ホテルに戻った。
『優ー!どこに行ってたんだよー』
歩と沙紀が部屋で待っていた。
『悪い!おまたせ!』
『ナナは見付かった?』
『おう!』
後ろから恥ずかしそうにナナが出てくる。
まだ僕達の手は握ったまま。
『ん?何?もうそういう関係?』
いち早く気付いたのは歩。
『嘘!??』と沙紀もびっくりしていた。
『報告ある!俺達出来ちゃいました!!!』
『まじかよ~!!!一体なにがあったんだよ~』
『きゃー!おめでとう!ナナ!』
『沙紀ありがとう!』
ナナは沙紀に抱きついた。
『歩~!!俺はナナ一筋でいくし!!』
『すげぇなぁ~!!広瀬も可愛くてさ~』
『ちょっと!!歩!!どういう意味?』
『あ?いや…別に』
『いいよ、もう。鈴木君、ナナ話そ~歩抜きで』
『ひでぇ!!』
僕達は夜中までずっと話していた。
話しても話しても尽きないくらい、僕達は話した。
結局しめるのは歩。
『沙紀!好きだぜ!!』
『いきなり何!?…あたしもぉ』
『ほらっ優も言えって!!』
『ぇ… ナナ!!!めっちゃ好き』
『私も!』
こうして僕達の一日は終わった。