この涙が枯れるまで
まぶしい光が射しこんで来た。
僕は目を擦りながら起きた。
部屋にはまだ寝ている歩。
歩に寄り添って寝ている沙紀。
そして、僕の手を握ったまま寝ているナナがいた。
僕は寝ているナナの頭をそっと撫でた。
ナナ…昨日は素敵な日だったよ。
ありがとう。
ナナの頭を撫でていると、ナナが起きた。
『ん?おはよー』
『ナナおはよう。良い天気だよ』
『ホントだぁ!!今日久しぶりにいい夢見ちゃった』
『まじ?どんな夢?』
『優の夢!』
僕は聞いた途端、顔が熱くなってきた。
ナナは僕を顔を熱くするのが得意なんだ。
『……可愛いすぎ…』
『ん?』
『ナナ可愛いすぎ!!!』
『やめてよ~!!!!』
すると二人の会話を裂く二人がいた。
『朝から見せ付けてくれるね~!!』
そう、歩。
『見てるこっちが恥ずかしいよ!!』
もう一人、沙紀。
僕とナナは顔を合わせ笑った。
『あっ私お風呂入ってない!!』
『沙紀も!!』
『俺らもじゃん!!』
『やべぇ!!』
僕達は昨日遅くまで話していたから、お風呂に入っていなかった。
今、朝の5時。
7時に朝食だから余裕で間に合う。
僕達は沙紀とナナの部屋を後にし、僕達の部屋に帰って、お風呂に入った。