この涙が枯れるまで
今日はナナと学校以外で会う日。
すごく楽しみだった。
『おはよ~』
僕は元気よくリビングへ行った。
『優?早いじゃない。今日学校休みでしょ?』
『うん、ちょっと今日出かけるから』
『何~?デート?』
幸が意地悪っぽく言う。
『うるせ~』
『当たり??』
幸は百合と別れた事を知っている。
でも何も言わないんだ。それが、すごく有りがたかったりする。
『今度はどんな子?』
『あ? 普通だよ』
『今度連れてきてよ!』
『今度な』
僕は早々と朝食を済ませ、部屋に戻った。
『あ~何着てこう…』
初めてナナと私服で会う。
何を着てこうかすごく迷う。
百合の時もそうだった。決めるのにすごい時間がかかった。
ナナも百合も同じとこで迷う。
それは変わらなかった。
僕は悩んだあげく、ジャケットとにジーパンで行く事にした。
ジーパンを腰で履き、タンクトップを着て、ジャケットをはおった。
そして9時半。
僕は駅へと向かった。
バスの中、僕はいろいろ考えた。
ナナはどんな服着てくるかな。
ナナはちゃんとストラップを付けてくれてるかな。
ナナに会いたくてたまらなくなっていた。