この涙が枯れるまで
『みんなー!!席ついて!!』
勢いよく先生が入って来た。
今日の一時間目はホームルーム。
『今日は、文化祭の出しものについて話たいと思います。何かやりたいのある人いない?』
―シーン…
教室は静まる。
僕たちの団結力はない。そんな状況を見た先生は、声を張り上げた。
『今日決めなきゃ帰れないわよ!?』
こう、先生が言うと、一気にざわつき始めるクラス。
『優~何したい?』
『何にも~…めんどくさい』
『だよな~!!去年模擬店やったしなぁ!!』
『今年も模擬店でいいんじゃない?』
『先生ー!!模擬店っていいの?』
こう歩が先生に聞いた。
『うん~いいけど~』
するとナナがこっちにやって来た。
『ねぇ!!模擬店と喫茶店二つ合わせてみるのどう?』
僕と歩は『どういう意味??』と顔を見合わせて言った。
『だから~、模擬店やるのはいいけど、食べながら歩くと危ないじゃない?だから、喫茶店みたいな、座りながら食べれるとこも作ってさ!』
『あ~なるほど。確かに去年ゴミが散らかってて、怒られたよな』
去年、模擬店をやっていた僕達は、文化祭終わった後すごい怒られたんだよな。
ゴミが散らかってて。
ナナのアイディアはすごく良いものだと思った。
そして、このアイディアが選ばれた。
僕達のクラスの出しもの。
それは喫茶店になった。