この涙が枯れるまで


『みんなー!!席ついて!!』


勢いよく先生が入って来た。
今日の一時間目はホームルーム。


『今日は、文化祭の出しものについて話たいと思います。何かやりたいのある人いない?』




―シーン…
教室は静まる。
僕たちの団結力はない。そんな状況を見た先生は、声を張り上げた。


『今日決めなきゃ帰れないわよ!?』



こう、先生が言うと、一気にざわつき始めるクラス。


『優~何したい?』



『何にも~…めんどくさい』



『だよな~!!去年模擬店やったしなぁ!!』



『今年も模擬店でいいんじゃない?』




『先生ー!!模擬店っていいの?』


こう歩が先生に聞いた。


『うん~いいけど~』



するとナナがこっちにやって来た。



『ねぇ!!模擬店と喫茶店二つ合わせてみるのどう?』



僕と歩は『どういう意味??』と顔を見合わせて言った。


『だから~、模擬店やるのはいいけど、食べながら歩くと危ないじゃない?だから、喫茶店みたいな、座りながら食べれるとこも作ってさ!』



『あ~なるほど。確かに去年ゴミが散らかってて、怒られたよな』



去年、模擬店をやっていた僕達は、文化祭終わった後すごい怒られたんだよな。
ゴミが散らかってて。


ナナのアイディアはすごく良いものだと思った。




そして、このアイディアが選ばれた。
僕達のクラスの出しもの。


それは喫茶店になった。




< 185 / 419 >

この作品をシェア

pagetop