この涙が枯れるまで
『優~今日どこ行く?』
『ん~どこでもいいよ?』
『私見たい映画あるんだ~!! 映画行かない?』
『いいよ~!!』
僕達は映画館に向かった。映画なんていつぶりだろう。
この街に映画館がないからあんまり行かないのかもしれない。
僕達は都会へ行った。
やっぱり街並みはクリスマスだらけ。
サンタの衣装を着た人達が仕事をしている。
今日は楽しいクリスマスなんだ。
でも僕は違った。
考えるのはよそう。
ナナに悪いから。
僕達は手を繋ぎ映画館に入った。
そして、チケットを買う。
映画が始まるのはまだまだ先。
『どうする?』
『どっか回ろっか!!』
僕達はクリスマスに彩られた街を歩き始めた。
クリスマスであるのか、道はすごい人で歩きにくかった。
僕はしっかりナナの手を握り歩く。
『ナナ~腹減らない?』
『お腹すいたね!!食べよっか?』
僕達はレストランに入った。
僕はオムライス。
ナナはクリームパスタ。
『おいしい!!』
『うまいけど~ナナの手料理のがうまいよ?』
『何それ~!!嬉しいけど~』
僕達は顔を見合わせ、笑った。
外は、全然雪は止もうとしなかった。
雪と同時に、僕の弱さが積もっていった。