この涙が枯れるまで



―翌日の10時…
目の前にはナナがいた。


『お待たせ、ナナ』



『待ってないよ!! 行こ!!』



ナナは僕があげたバーバリーのマフラーをしてくれていた。
グレーのバーバリーのマフラーは、ナナにとても似合っていた。


『ナナ?つけてくれたんだ!!』



『え?あ~マフラー?』


『うん』



『うん! 気に入ってるしさ!!』




僕達は近くの神社へと足を運んだ。
神社にはたくさんの人がいて、何がなんだか分からなかった。



『まずお参り行く?』



『お~』



僕達はお金を入れ、手を合わせ祈った。



ナナ?
君は何を祈ったかな。

僕は何を祈ったか覚えていないんだ。
そして、お参りが済むと、ナナがおみくじをやりたいと言ったから、おみぐじを引いた。


『何かな~!!』




『まじ緊張するし!!』




この時引いたおみぐじは、当たっていた。
神様からのメッセージだったのかもしれない。




『私~末吉~…微妙なんだけど… 優は?』




僕のおみぐじに書いてあった二つの文字。



『やべぇ……大凶………』




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