この涙が枯れるまで
一日一日が早く流れていく。
三学期はすぐ過ぎていった。
『また優と同じクラスがいいな!』
ナナが言う。
『そうだな!!あと歩と沙紀もな』
『あ~!!同じクラスになりますよ~に!!』
僕はナナを見て笑った。
また同じクラスになれるかな。
もし同じクラスになったなら、僕は迷う事はないだろう。
でも神様は意地悪でした。
──…時は流れ、もう春休みだった。
ナナは相変わらずバイトで忙しそうだった。
僕はナナがバイトの時はいつもヒマだった。
だから、僕も昔やっていたバイト先に戻り、バイトをやり始めた。
バイトをしていると、余計な考え事をしなくてよくなるから。
ナナとの会う時間は減ってしまったが、連絡は毎日のようにとっていた。
『優大丈夫?疲れてない?』
『ん?大丈夫だよ?』
『なんか、ごめんね。私のせいで…私がバイトなければ遊べるのに』
『大丈夫だよ。仕方ないよ!! 毎日連絡とってるから、それで十分』
『ホント?ごめんね。始業式、いつもと同じ時間にバス停でね』
『おう!!分かった』
『じゃあね、バイバイ』
『じゃーな!!』
明日は始業式。
僕にまた新たな壁が近づいてきた。