この涙が枯れるまで
『あっ優!!今週の日曜日引っ越しなの。前の家に戻る事にしたんだ』
『そうなの?でも学校遠くなんじゃん…大丈夫なの?』
『うん!!ちゃんと通うよ!!』
『そっか…良かった。てか日曜日行っていい?俺も』
『来てくれるの?』
『おう、行っていい?』
『もちろん!!嬉しい!!ありがと』
『いいよ!また連絡して?』
『分かった!!』
『じゃあ、またな!』
ナナは歩き出さそうとしない。
僕はナナの顔を覗いた。
『ナナ?』
『キス…したい…』
『え!?』
『最近全然してないじゃん!!』
ナナは顔を真っ赤にして言う。
かわいらしいナナ。
『甘えん坊!!』
『じゃあいい~』
『嘘…かわいい』
軽く、ナナの唇に自分の唇を触れさせる。
ナナはふいうちなキスをされてびっくりしていた。
そしてまた顔を赤くする。
『ナナを見てるとイジメたくなる』
『何それ!!!もう優何てしらな~い』
『嘘だって…ごめんね??』
二回目のキス。
ナナとのキスは、一番幸せと感じる瞬間。
百合とのキスも僕は幸せだと思っていた。
ホントはどっちかのキスが一番の幸せなんだ。
今の僕にはどっちが幸せなのかは分からない。