この涙が枯れるまで
今、僕は誰にヤキモチを妬いた?
園田にヤキモチを妬いた。
ヤキモチなんて妬かなくていいのに、ただ園田が百合の隣にいただけなのに。
ただ百合が園田に話しかけただけなのに。
ただこんなけでヤキモチを妬いてしまった。
僕はなんて愚かな人間なんだろう。
僕はなんてちっぽけな人間なんだろう。
僕はどうすればいいのだろう。
―キーンコーンカーンコーン…
ホームルームが終わると僕はすぐにナナのいる教室に向かった。
『ナナちょっと来て…』
ナナを廊下へと呼び出した。
『優?どうしたの?』
僕はナナを見ると、ナナに抱きついた。
『ちょっ優?人いるよ?』
『ごめん…もう少しこのままでいさせて?』
『よしよし…優は甘えん坊ね』
ナナはゆっくり僕の髪を撫でた。
ねぇ…神様?
あなたは…どれだけ僕を苦しめればいいのですか?
―キーンコーンカーンコーン…
短い休み時間は終わってしまった。
『ナナ…ごめん…ありがと…』
『優?何かあったの…?』
『え?大丈夫…じゃな』
僕はナナから去って行った。
僕の心はあと少しで限界だったんだ。