この涙が枯れるまで
僕は最近まともに寝れなかった。
また変な夢を見そうで怖かったんだ。
『大丈夫?少し顔色悪いけど…ベット使っていいから寝なさい』
『はい…』
僕はベットに横たわった。
不思議とすぐに寝れた。
しばらく経つと清水先生と生徒の会話が聞こえてきた。
『先生~…』
『あら?どうしたの?今日は遅刻?』
『うん…遅刻~…先生、目が腫れちゃったの』
『あなたも?あなたも失恋したの?』
この子も昨日泣いたのかな。
『失恋っていうのかな…言ってもないのにフラれたって感じかな…』
『そうなのね…これ使って冷やしなさい』
『ありがとう…』
この子は僕と一緒なんだ。
昨日おもいっきり泣いたんだ。
世の中には僕と同じ理由で涙を流す人いるんだなと思った。
『先生~…もうだいぶよくなった』
僕はカーテンを開けた。そこには座って目を冷やしている女の子がいた。
『鈴木君大丈夫になった?だいぶひいたわね』
僕は見てしまった。
座っている女の子を。
僕と同じ理由で泣いた女の子を。