この涙が枯れるまで
僕はどうすればいいのだろう?
もう迷いたくない。
時間がもうすぐ近付いて来た。
そろそろ神様が与えてくれた僕の時間は、あと残りわずかだった。
僕は昨日の事を僕の胸の中にしまい、学校へと行った。
下駄箱には、ナナの姿があった。
『ナナ…おはよ』
『…おはよ』
いつもなら笑顔を見せて言ってくれていたのに、今日のナナは違った。
休み時間にナナの教室に行ってもナナは居なかった。
昼休み、ナナと学食を食べに行こうとしてもナナの姿はなかった。
体育館、中庭、教室、廊下。
どこを探してもナナはいない。
僕は屋上へと足を運んだ。
そこには、ナナが体操座りをして、顔を埋めていた。
ナナの方へ進むと、次第に泣き声が聞こえてくる。
『…なっナナ…?』
『一人にしてぇ…』
『何か…あった?俺何かしたかな…』
『一人して…お願い…』
『嫌だ…一人になんか出来ないよ』
僕はナナの不安を気付いてあげられなかったね。ナナは僕と似て、一人で抱え込む癖があるよね。
僕が気付いてあげれば、ナナをこんな悲しい思いはしなかったのにね…
ナナ…僕には力が足りなかったんだ。