この涙が枯れるまで


僕は撮った写真を見た。鮮やかなオレンジ色の太陽が、僕の街を染める。

『きれぇ…』



その風景がとてもキレイで、すぐに保存ボタンを押した。
僕の心に芽生えたひとつの夢。

《もっとこんな写真を撮りたい》

僕の進路は決まろうとしていた。
しばらく経つと、鮮やかなオレンジ色の太陽は、鮮やかな黄色の月へと変わっていた。



もう部活が終わっていると思い、再び学校に戻った。
校門の前には、百合が立っていた。



『ごめん!!百合待った?』


『ううん!!今終わったとこ。優君どこにもいないんだもん~帰ったのかと思った!!』



『あ~ごめんね?これ撮ってたんだ』


僕はさっき撮った夕日の写真を百合に見せた。



『うわ~!!キレイ…』



『だろ?百合に見せたかったんだ』



『すごいよ~!!優君、写真撮るの上手いね!!』



『そうかな…』



『私ファンになっちゃうよ!!気に入った~』



『じゃああげるよ、送ってあげるな』



『ありがとう!!』



僕は百合に写真をあげた。
百合はとても嬉しそうだった。


百合…
僕は君の笑顔だけで幸せです。





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