この涙が枯れるまで
僕達はみんな、夢に向かって進み出した。
僕も歩も沙紀もそして百合も。
百合が一番早く夢に向かって歩いていた。
一日の授業が終了した。
『優君~!!』
『ん~??』
『私、今先生に呼ばれたから、行ってくるね??』
『じゃあ俺教室で待ってるな?』
『は~い!!』
百合は元気よく教室へ出ていった。
あれから何分経っただろう。
僕は5分置きに時計を見ていた。
百合は先生と何を話しているのだろう。
どんどん不安になっていく。
―ガラッ…
百合が戻ってきた。
『百合…何だったの?』
『優~君~!!!』
百合が僕に抱きついてきた。
『わっなっ何!!?』
僕も百合を抱きしめる。
『私!私留学出来る!!』
笑顔で僕を見つめる百合。
えっ………
百合…何を言っているの?
『えっ…いっいつ?』
『一週間後!!』
『いつまで?』
『3ヶ月!!』
百合と会えない期間は3ヶ月。
そして百合と別れなければならないのはあと一週間。
僕と百合は、もう会えない。