この涙が枯れるまで


『結婚?いつ?』


『あぁ、6月くらいかな』


『そっか!!おめでとう!!結婚式には呼べよ?』



『当たり前じゃん?』



『歩が結婚とかウケるな』


『んだそれ!!優は…彼女出来たか?』



『いや…出来ない…』



『なぁ…優?
忘れろとは言わないから、小林より好きになるヤツ見付けろよな?』



『あぁ…見付けるよ…絶対…』



『おし!!約束な!!』



『分かった、じゃあな』


『おう』


―ピッ


歩…

沙紀と結婚するんだ。


あの二人付き合って長いもんな。


僕も二人結婚すると思っていたから、すごく嬉しい。


でも何か…
置いてかれてる気分になる。


歩も沙紀も夢を叶えている。


ナナは、保育士になるために短大に行き、ちゃんと保育士になった。


安里はサッカーをやるため、ドイツに留学中。


和樹は、栄養士になるため勉強をしている。


瞳は、バスケの先生になるため教育実習中。


あみは、好きな人との子供を産み、母となった。



みんな前に進んでいた。



僕は…どうかな。


進んでいるかな…


ふと机の上を見た。


すると、そこには見覚えのある字で書かれた、
手紙が置いてあった。





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