この涙が枯れるまで
私達の初めて交した言葉覚えてる?
私が初めてあなたに言った言葉。
《鈴木君よろしくね》
って。
すごく緊張したんだ。
もしかしたらシカトされるんじゃないかって。
でもあなたは一言だけ
《うん》
と言ってくれたね。
それでも私は十分だったよ。
それから何もないまま、
過ぎていく。
いつもみたいに
窓側で沙紀としゃべっていた時、
沙紀の彼氏の斉藤君が沙紀を呼んだ。
沙紀は嬉しそうに斉藤君の方に行ってしまった。
私は外を眺めていたの。
そしたら沙紀が私の名前を呼び手招きをした。
私は緊張しながらも
笑顔で沙紀の方に行った。
そこにはあなたも居たから。
そして私とあなたの距離が一気に縮まったよね。
あなたが私のメアドを聞いてきた時、
私は嬉しくて
嬉しくて、
死にそうだったんだ。
私は紙に連絡先を書くと、
ちゃんと受け取ってくれました。
今日の夜が楽しみで、
早く学校が終わって欲しかったんだ。
でもね、
夜…メールが来たのは、
あなたからではなく、
あなたの友達の木田君からだった。
私…
泣いちゃったんだ。
これは親友の沙紀にも
話していない事。