この涙が枯れるまで
~最終章・この涙が枯れるまで~
百合からの手紙が届いてから、僕の心が少し軽くなったんだ。
今日も僕の中は快晴。
僕は百合のお墓の前にいた。
『百合?元気か?
そっちは暑い?寒い?
ここにもうすぐ夏が来るよ。時期が過ぎるのは早い。あっそうそう。
歩と沙紀…もうすぐ結婚するって。
来週の日曜日。
百合も来れたら来てよ』
僕は百合に話かける。
百合の返事はないけれど、
百合は空の上で聞いててくれてると思うから、僕は声に出して言う。
『百合…今度俺が撮った写真見せてあげるよ…』
僕は百合の前から去って行った。
~♪
突然、電話が鳴る。
『はい?』
『あっ優?私ナナ!!』
ナナとは最近連絡を取る。
それは、歩と沙紀の結婚式の予定について話すからだ。
『どした~?』
『結婚式の事なんだけど~駅に9時くらいにしないかって安里君が言うんだけど大丈夫?』
『あ~うん、それでいいよ!!ありがとな』
『何か最近、優元気だね?良いことあったの~?』
『別になにもないよ?』
『ふぅ~ん。まぁいいや!!じゃあまた来週ね!!』
『はいは~い』
ナナは、やっぱり僕の
エスパーだね。
でもこれは僕と百合の秘密だから、話せない。