この涙が枯れるまで
僕達は受付を済ませ、歩と沙紀を探した。
すると歩がこっちに向かってくる。
『今日はありがとな!!みんな来てくれて!!』
『いいって!!あれ?沙紀は?』
『今化けてる!』
『化粧と言え!!お前ら夫婦になるんだぞ?大丈夫かよ?』
『大丈夫だろ~なんだかんだ言って10年ぐらい付き合ってるしな!!』
『そか~』
『愛があれば大丈夫!!』
『そか…愛か…』
『優は、彼女作んねぇの?』
『どーだかねぇ。出来るかな…』
『本気で応援してるからさっ!!あっ俺そろそろ行くわ!!』
『またな』
僕は外を見る。
今日はいい天気だ。
百合…来てくれたかな・・・
『恋…か~…』
僕は独り言を呟いた。
『何?優は恋しないの?』
横を見るとナナがいた。
『…ナナか…うん~…無理かも。』
『忘れられないよね…』
『ナナは?いるの?』
『うん…実はね?…和哉に会ったの』
『和哉って…初恋の相手?』
『うん…保育士になったらね、和哉も保育士になってたの。それで…謝ってくれた…』
『…そか…付き合ってんの?』
『まだ…そこまではいってないの…』
『頑張れよ!!』
僕はナナの頭をくしゃっとして笑顔を見せた。