この涙が枯れるまで


『えっとね…これはまずこうするんだ』


『うん…それで?』


『それで…』

僕の思考は停止した。


百合の顔が近付いてきたから。


百合の髪の毛が僕の顔にあたる。


・・・ドキッ


もうあの感覚に襲われないと思ったのに,あの感覚に襲われた。


僕は百合を見つめた。

百合も僕を見つめた。


少しずつ二人の距離が短くなる。


目を閉じる百合。


次第に僕も目を閉じた。


僕達は初めてキスをした。


キスをしている時、百合の長いマツゲがくすぐったかった。



夕焼けが僕達を包みこむ。

だんだん離れいく百合と僕。

目を合わせクスッと笑いあった。

『緊張するね』


『そうだな』

百合と初めてのキス。

キスをするのは初めてではないんだけど,何かが違った。


それは百合だからかな。


ちょっと不思議な感じ。


それから勉強再会。


僕達は6時近くまで勉強していった。


帰ったのは8時。


それからご飯を食べて,休憩して,勉強をした。


百合が頑張っていたから僕も頑張る。


だから勉強をした。


また百合の名前の隣に僕の名前がありたかったから。

百合の隣は誰にも譲らない。


そう思いながら勉強をした。


テストまであと3日。


頑張るぞ。





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