この涙が枯れるまで
──…キーンコーンカーンコーン
チャイムの音が校内に響く。
『じゃあな!』
『おう!じゃあな歩!』
『ゆ―う―』
後ろから僕の名を呼ぶ声が聞こえる。
……和樹だ。
『帰ろーぜ』
『おう、帰ろ~』
『あっ優!!』
和樹は僕の首に手を回した。
『痛てぇー 何だよ?』
『俺、朝可愛い子見たって言ったじゃん? あの子だよ』
僕は、和樹が指を差す方向をみた。
そこには、彼女が居たんだ。
小林百合。
僕はショックというか、びっくりした。
和樹と被ってしまった。
和樹は、ちょっと背が低めで、顔はかっこいいじゃなく可愛い方に入る。
僕からみると和樹は弟みたいな存在で、はっきりいって和樹との友情は壊したくない。
でも僕もその人が好きって言ったら、この友情は壊れると思うんだ。
だから秘密にしておくことにした。
でもこの考えが甘かったのかな…
後で後悔する事になろうとは、思ってなかったんだ。
『おい?優?』
『ごめん!! あっあの子?あの子俺の隣の席の子』
『まじで?じゃあアドとか聞いてよ!!』
『は?何で俺?』
」
『いーじゃん!!友達じゃんー頼む!!』
どうしよう…何で俺協力してんだ?
でも話かけれるし…
まぁ…いいかな…