この涙が枯れるまで


時が過ぎ、8月26日──・・・



今日の夜、僕は百合の家に泊まりに行く。


この前の不安はまだあったが、百合の事を信じようって決めたんだ。



~♪

百合からのメール。


メールの内容を確認して、僕は家を出た。

そして待ち合わせの駅へと向かった。

駅につくと百合がもうそこに居た。


『百合?待った?』


『待ってないよ!行こ』


僕達は電車に乗る。


百合の家は一つ行った駅の近くにあるらしい。


僕は百合の家に行くのは初めてなんだ。

だからこんなに緊張しているのだと思う。

電車を降りて、少し歩いた。

道路にはあまり人がいない。

世界には僕達しかいないような気がしたんだ。


『着いたよ』


少し歩き、百合の家に着いた。

すごく立派な家。

洋風のかわいらしい家だ。


僕は百合の部屋に向かった。


初めて入る百合の部屋。


きれいに片付いていて、すごく女の子らしい。



僕の緊張は続いたまま。



『あんま見ないで~』


『何で?見せてよ』


『まぁいっかぁ~』


苦笑いする百合。
そんなに恥ずかしがらないで。
百合のすべてが見たいんだ。



けど嫌な方向へと考えてしまう僕がいた。

この部屋に滝川先輩を入れた事があるの?
この部屋で何をしたの?とか嫌な事。



百合…僕は百合しか見ていない。



君の心には誰がいますか?



僕は君の一番でしたか?




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