虹が架かるまで
小学校3年生から
ミニバスをやっていた僕は
中学校でも当然のように
(或いは必然のように、
または惰性かもしれない)
バスケ部へと入部した。


中学1年で背丈が
すでに175cmあり、

3Pシューターとして
実力があった僕は
入部してすぐに
レギュラーとして
試合に出場していた。


最初の内は先輩たちや
同級生たちも僕を褒め称え、
随分と良くしてくれた。

しかし、そんな日々は
長くは続かなかった。


試合に出られる人間が
存在しているということは

出られない人間が
存在するということ。


そして当時中学1年生の僕が
全日中の地区予選に出るという
事実、それは

3年生のラストチャンスを奪った

という事実、そのものであった。
< 7 / 12 >

この作品をシェア

pagetop