どこかのカフェであいましょう
「…悪いな」
藤臥君はぺこりと頭を下げた
「いやいや、気にしないで。
寝不足で機嫌悪いなんて誰でもあんだし」
「でもよー、まあ今日はヒドかったなー」
優瑛君はテーブルの角に足をのせて言った
「えーちゃん、足」
「あー。はいよー」
「あはは!優瑛のバカ、キョウキョウに怒られてやーんの」
「なっ!うるせぇよ陽太!!」
横同士でまたもめ始めた
「…はあ」
今度は藤臥君がため息をついた
「…あーとりあえず、紫梗お願いできる?」
「了解」と言ってニコンと笑う紫梗という人
…でも、なんか聞いたことのあるよーな名前と
見たことあるよーな…笑顔
…んー?
「久しぶり、て言って覚えてられてるかな?かなちゃん」
「…はー、どちら様」
「……え?」
「あははははは!!覚えられてないよ、紫梗ちゃん!!」
優瑛君が吹き出し、笑いだした
「…まあ、10年近く会ってないものね。当たり前っちゃあ当たり前かしら?」
父なんか呆れた顔して見つめてくるし
…むかつく。
「あー、俺だよ?
かーえーるーのーがっしょーうがぁー…
はい?」
ニコッと笑ってジェスチャーし始めるその人
「…あー!!
カエル大使!!」
「そう、正解!!」
「あー、久しぶりー!」
「うん、久しぶり。
大きくなったねえ奏太。
あんまりいないけどよろしくね」
「はいー!!」
紫梗ちゃんは、父の弟だ。
「んぢゃ、最後。藤臥?」
「…さっきしたからいい、それより飯」
「そーだ梗ちゃん!!腹減った!」
「さっきから優瑛うるせーから食べようぜえ!!」
「…はいはい。じゃあ食べましょう」
いただきますー!!
とバラバラに響き、夕食の時間は始まった