シルバーウルフ -Is this love?-
「素直じゃねぇか?それでいいんだよ!!な?おい?」

左端の小太りは、仲間に癖(くせ)のような同意を求めた。


「そうだ、お前ら底能は、始めから、そーしてりゃいいの!!」

「ハ」の文字が何回……、耳に響いただろう?そんなに笑えるか?って、くらいに笑っている3人。



「どうも、すみませんでした。許してください。」


俺はもう一度、深々深々と頭を下げた。



「で……、俺……、そこの風俗店の者なんですけど、今日は暇でして……。お詫びのしるしによかったらお一人様3000円で80分コースをご案内させてください。」

偉そうに腕時計を見る、お3人様。


「ホント??」

と、左端の小太り。


アルコールはやはり罪作りだ。

すでに、爛々(らんらん)と輝いている6つの瞳。



「どうぞ、こちらです。」

間髪入れずに答えて、俺は進んだ。



「バカ野郎!!」そんな顔をしているだろう裕太の顔は見なかった。




「カワイイのいるんだろうな?え?」


3人は楽しげに俺の背中に投げ掛ける。


俺は黙って進む。


俺はもう、この3人に敬語で話すつもりはない。







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