シルバーウルフ -Is this love?-
チャイニーズ嬢を連れて帰ってから10日間、裕太はブンむくれたままで口を閉じたままだった。



それはいつもより長い日数で



それはいつとは違う態度だった。





本気で怒っている姿に加えて落胆が混じっていた。


半分、諦めたように見えて、半分、俺を見捨てたように感じた。






詫(わ)びることも


弁明することも


釈明することも


俺は裕太へどれも出来なかった。





ただ、そんな“静かな嵐”が去るのをひたすら待つしかなかった。









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