シルバーウルフ -Is this love?-
俺は上半身だけ起こした。



メイを眺めた。



メイは深い眠りの中。


扉のノックも……、裕太の声も……、メイには目覚まし時計にならなかったようだ。






メイの髪を右の人差し指で触れてみた。




本当は起きていたのだろうか?メイは左手で俺の指先を優しく掴んだ。



触れていた指先を髪の上から下まで



“こうやって触れるの”



教えるように……、ガイドするように……、それを繰り返した。





仕事の話より、俺はこのまま、メイの髪に触れていたいと思った。








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