蜃気楼。
「あぁ~、いるよね、
そーゆー子。」
私の大嫌いなタイプ。
けど、以外とよくいるんだよねぇ。
困っちゃうよ、もぉ。
「いるよねぇ!! あたし、瞳、大ッ嫌い !!」
サユリがのってきた。
すると…
「私になんかよぉ?」
後ろから高い声がした。
バッと後ろを振り返ったサユリ。
私は前を向いたまま。
「ひっ、とみぃ。」
途切れ途切れになりながらも、
必死に声を絞り出すサユリ。
ってか、こういう展開って
漫画みたいだよねぇ。
「だから、私になんかよぉなの?」
軽く後ろを振り返ると、
腕を組み、軽く私達を
睨み付ける女のコがいた。
成る程。
この子が瞳ちゃんかぁ。
うん。ブッリコっぽいねぇ。