蜃気楼。
「別に。」

瞳から目をそらしながら答えると、

「あんたのそーゆートコ、あたし大っ嫌い!!」

って、ヒステリックに叫ばれた。

冷めた目で瞳をみると、

「なっ、何よ?」

おどおどしながらも、
強気な態度は変わらない。

「まぉ、かぁ~えろッ★」

暇になったのか、
サユリが髪を指に巻き付けながら、
言ってきた。

「うん。帰ろっか。」

サユリの言葉に頷くと、

「ちょっと待ちなさいよッ!!」

グイッと腕を掴まれた。

「だから、何?」

冷たい目でみると、

「っだ、だから、何なのよ、

アンタは!!」

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