蜃気楼。
また、叫ばれた。
「うるさい。」
素直な感想を口にし、
まだ指に髪を巻き付けてる、
サユリの手を取り、
「行こうッ。」
走り出した。
風を気って走る感覚、
懐かしいなぁ。
最近、走ってないから、
久しぶり。
なんか、楽しい♬♪
ちょっと上がるテンション。
「まお?どこまで行くの??」
後方から、声がする。
あっ、サユリが居たんだ。
クルッと振り返ると、
肩を上下させ、
息を切らしているサユリがいた。