蜃気楼。
「そうだょ。サユリの家は?」

サユリに話しを振ると、

「あともうチョット、遠いかなぁー?」

最後には疑問系になっていた。

「意外と近くかもね。」

そう言うと、

「まぁじ!? やったね!」
と、無邪気に喜ぶサユリ。

「アッ、今日メールしてもイイよねぇ★」

思い出したっとでもいうように、

私に、問いかける。

「うん。いーよ。」

遠目にサユリを見ながら、
答えると、

「んじゃぁ、メールするからねッ♥」

そう言ってる間に、

交差点についた。

「サユリは、コッチィ!」

左側の道を指差すサユリ。

「私ん家、コッチ」

それとは、逆の方向を指差すわたし。

「「逆ジャンッ!!」」

見事にハモった。

「最悪!」

唇を尖らせるサユリ。






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