蜃気楼。
「まッいいけど。ねぇ李歩聞いて!!!」
と母さんに詰め寄り、
話し始めるユミさん。
俺は、そーっとリビングを出て、
自分の部屋に行き、眠りについた。
次の日。
ぱっちり目が覚めた朝は心地良い。
「んんー。」
1階に降りると、母さんはもう起きていた。
「はよ。」
「あら、おはよぉ尽。ご飯できてるわよぉ。」
「ん。」
テーブルにつくと、
そこにはトーストとサラダなんかの
軽目の朝食が並んでいた。
「いただきます。」
キチンと挨拶をし、トーストを口に運ぶ。
「んじゃあ食べよっか。」
と、俺の前に腰掛ける。
それからは、母さんとどーでもいい話をしながら
朝食を食べた。
「いってきます。」
今日は時間に余裕をもって家を出た。
「いってらっしゃぁい」
ニコッと笑い、手をブンブンと振りながら
俺を送り出す母さん。