Steward of Devils duck
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「ぶわぁっくしょんッッ!!」
盛大なクシャミが出た。鼻をすする。
「………全く、色気、のない、クシャミ、ですネ。ホント、に、貴女、女の子、ですか?」
ティッシュを差し出す死神さん。
「余計なお世話です。誰かに噂されるくらい、人望はありますよ。」
ちーんと鼻をかむ僕。
「まさか、今日1日で仕事全部クビになるなんて………。とんだ災難だよね。」
何処か遠い目の朔夜さん。
「う゛っ……。それは言わないで下さい。」
朔夜さんは黒い伏し目でこちらを見る。髪の毛もロングヘアで細かいウェーブがかかっているから、本当に女の人みたいだ。
「でも、これからどうするの?これを清香さんが知ったら、徹底的に君をシゴいて生殺しにしてでも、次の仕事を探させて、こってり家賃を搾り取ると思うけど。」
想像してゾッとした。サーッと顔が蒼くなる。
「死神さん、大道芸でもして稼ぎませんか?」
死神さんは、白いシルクハットに燕尾服、睫毛にオレンジとエメラルドの羽が付いてるし、涙形のタトゥーや青いストーンも顔に付いている。