先生、大好き!そしてありがとう!‐ミサンガに願いをかけて‐
そしてもう1つ。

名字が変わるのが嫌だったらしい。

私の名前は吉本じゃなく坂口だ。

お母さんが気を使って学校やバイトには下の名前で呼ぶようにしてくれていたみたい。

だけどたまに知らない人がいて、“吉本さん”って呼ばれて泣いた。

聞き終わった時、私の頬には温かいものがつたっていた。

「私もね?」

私は山本先生にしか話していない過去をゆいちゃんと鈴木さんに話した。

「岡田さんはやく話してくれたら良かったのに…」

「私にとっては過去の話しで今は幸せだからいっかなと思って」
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