溺愛キング
『なんだよ…。翼が買ってきたプリンだったから矢耶は怒ったんだよ。なんか文句あんのか?』

「ちょっと、藍飛さぁ、翼に妬いたの?翼に嫉妬したの?」

『あ゙?んなわけないだろ。何で翼に嫉妬しないといけないんだ』

「なにそれ!アホすぎる!バカすぎる!どう考えても嫉妬でしょっ」

『うっせぇな』


海亜は翼の腕をバシバシ叩きながら、俺を哀れな目で見てくる。


「海亜痛いよ…」

「だって、藍飛ってば、そんなしょうもないことでイライラしたんだよ?そのしょうもない嫉妬が発端で、矢耶が居なくなっちゃったんだよ?バカとしか言いようないよ!」

『バカバカうるせぇな!』

「だってほんとじゃん!」

『俺だってプリンの一つくらい買ってこれる…』

「「ぶっ…は、ははは!」」


いきなり二人が笑いだした。周りの奴らも、ビックリした様な、戸惑った様な、顔を歪めながら笑いをこらえていた。
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