溺愛キング
まるで待機してたかの様な速さで藍飛と翼はやって来た。


「おい!矢耶達はどこだ」


ランジェリーショップの前に、ショップとは似つかわしくない男達に二人は駆け寄った。


「あ、二人共中にいますっ!」

「ったく、海亜はいらんことばかり考えつくから面倒だ」


藍飛はどうやら、分かっているようだ。


「まぁ、藍飛も満更じゃないでしょ?」

「はっ?」

「だから、得しちゃったね」

「何が言いてぇんだ」

「面倒とか言っちゃって、ちゃっかり入るつもりだもんね〜お前ってつくづく可愛くないヤツだな」

「じゃぁ、翼は待っとけ」

「やだね」

「じゃぁ、黙っとけ」

「はいはい」


会話からは想像つかない程、二人の顔はニヤついていた。


「あ、お前ら悪かったな。ありがとな」

「いえっ!藍飛さん!ファイトです!では、俺らは帰りますっ」

「?………あぁ、気をつけろな」


面子達の輝かしい笑顔で別れた。

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