溺愛キング
「一分で上がってこい」

『いやいや、無理だから!』

「俺は出来るし」

『藍と一緒にしないで!』


ボスッとソファーにあったクッションを投げつけた。

それを難なく受けとめる藍が憎たらしい。


「矢耶!今日おそろで買った部屋着、着てね!あたしも着るし!」


リビングでコーヒーを飲んで、まったりしていた海亜に言われる。


『うん!』

「おい!矢耶!」


藍に呼ばれたけど、小走りでお風呂場へ向かう。

ほんと、藍ってば意味分かんないよね〜

早く上がるって、お風呂に入る意味ないじゃん!

なんて、思いながらも早く上がろうかなって思っちゃう。

そんなことを思いつつ、いつもと違うシャンプーやらなんやらで、テンションが上がってしまい、長居してしまった。



< 219 / 269 >

この作品をシェア

pagetop