執事様、優しく教えて!
梗弥の唇が離れた後も
目を開けていいのかわからずに
迷っていた。
「どうです?ひよりのファースト・キスですね」
目を開けて、目の前にある梗弥の顔を見ると
急にまた恥ずかしくなってきた
「顔が、赤いですね、ひより」
「なっんでそんなこと言うのお
梗弥のイジワル!!」
余計に恥ずかしくなって
両手を突っ張って、梗弥を突き放した。
「初々しい限りですね
これから先が思いやられますよ…
今、どんなお気持ちですか?」
「どんなって何か…
心臓がバクバクって、言ってて
ちょっと恥ずかしい…かな?」
「今のそのひよりの気持ちが
ドキドキする、と言う気持ちなのだと思いますよ」
ドキドキ?これが?
この恥ずかしい様な、
心臓が飛び出ちゃう様な、
うまく言えないけど
この気持ちがドキドキ.なんだ。