執事様、優しく教えて!
今日もまた脱出失敗かぁ…。


もうちょっとで出れたのに梗弥は本当に手強いなぁ。



私は、自由に外にも出れない、籠の中の鳥…



お金で買える物に不自由はしたことないけど


今、私が欲しい物はお金では買えない物。



街に行けばきっと見つかるのに…



何で私は籠の中のお嬢様なんだろう





部屋に戻ると、梗弥は甘〜い香りの漂う
温かいアップルティーを入れてくれた。



「そんな顔をなさらないで下さい、ひより様…」



「ドケチ梗弥…」



私の意志でお屋敷から勝手に出ることは
許されないこと



学校と家の往復ばかりで


お父様の許可がない限り
何もさせてもらえない…



もういい加減息が詰まりそう…




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