執事様、優しく教えて!
恋がしたい!
1週間位前のこと――


――華桜女学院高校1年A組――





「ひより、おはよう」



「おはよう〜瑠璃(るり)!」



淀川物産令嬢の瑠璃は


幼い頃からのお友達。



この学校には、どこぞのお嬢様が
沢山通っているの。



もしかしたら、そうゆうお家柄の子しか
通えないのかもしれない



外の世界のことを何も知らない私は


お父様の言われるがままにここへ来たけれど



だいたいの子が私と同じ境遇にあるって事もあって


居心地は悪くなかった。



でも私は本当にこのままでいいのかなぁ?



「ね、ね、ひよりの初恋はいつだったの?」



クラスの子達と話している瑠璃が


興味津々の目で私に話を振ってきた。



「初恋…?」



「そうそう!私はちなみに幼なじみの啓太君だったんだぁ」



初恋ってそう言えば小説にあったなぁ…



「ひよりの初恋は誰だったの?」

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