気まぐれ短編集
いやいやまさかそんなこと…。
一瞬頭に浮かんだ考えを頭を振って消し去る。
『はい、◯◯町1丁目到着ー。』
お、降りなきゃ!
ばかなこと考えて降り過ごすところだった!
慌ててバスを降りて、先に降りて行ったさっきの先輩を見た。
私の家の方向とは逆のほうに2人で歩いて行っている。
あー…あっちは予備校あるからなぁ…。
受験生だもんね…。
てゆーか。
もし、さっきの『ヨウ』先輩が山下 洋輔だとしたら…
なんか、親切だったのも頷ける話だよね。
うん…フツーに優しい男子もいるよね。
世の中そこまで冷たくない。
というか、本当にさっきの先輩はカッコ良かった。