最後の恋ψ天使の魔法はクリスマスに降る雪と共に
「わかった。じゃあ、美衣が……普段の生活に戻れますように。

美衣に、夜明けの光が訪れますように……」


カイトは、手に持っていたマフラーをぐるっと私に巻きつける。


今度はギュッとじゃなくて、ふんわりと。


「……これで、もう魔法かかったの?」


「あと、もう1つ。目覚めたら、今夜の出来事を全て忘れていますように」


「……忘れられるかな」


「大丈夫。今日おきた事は、現実じゃない。夢見てたのと……同じ事だから」


「夢……?」


「そう、夢だ。幽体離脱で飛び回って、夜空の散歩して、芸能人と出会って。

……現実じゃありえないだろ?こんなの、夢に決まってる」




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