最後の恋ψ天使の魔法はクリスマスに降る雪と共に
「なにやってんだ?」


「えっ?」


見上げると、目の前に…


天使の彼がいた。


カラオケ店での仕事の帰りなのか、彼はダウンを着て、肩からスポーツバッグを引っかけていた。


「まだ帰ってなかった?あれ、一人か?」


「友達は次のお店に先に行ってて…。忘れ物したんです、これ…」


そう言って、彼に手袋を見せると、私を見て頷いていた。


「若者、クリスマスだからってハメはずすなよ?」


彼はニヤリと笑い、私の頭にそっと手をのせた。


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