星の光る夜空の
『紗良が4歳ぐらいの時にね、ママはパパに毎日ぶたれてたの。
それでね、ママと紗良はね、違うお家に行ったの。
そこで生活を始めてっからね、ママが変わっちゃったの。
紗良をね、1人にしていっつもどっか行っちゃうの。
紗良はね、冷蔵庫の中のものをなんでも食べたよ。
帰ってくるとね、ママにいつも怒られるの。
それでね、昨日ママにパパのところに帰りなさいって言われたの。
紗良はイヤだって言ったけど外に出されたの。
でもパパのいる家なんか覚えてなかったから、ふらふら歩いてたら公園でネコが泣いてて、行ってみたら光汰を見つけたの。』
光汰は涙をこらえることも、紗良を慰めることもできず紗良といっしょにただただ泣いていた。