星の光る夜空の
紗良が光汰に抱きついた、それでも光汰は現実に帰れなかった。
紗良を抱きしめることもできずに、呆然と泣いた。
どれくらいそうしていただろう、やがて紗良は寝てしまった。
光汰に抱きつきながら、春の芽生えのような暖かい寝息をたてながら。
紗良の頭がコクっとなって光汰に当たった。
それでようやく現実に帰った光汰は、強く紗良を抱きしめた。
この現実を受け止めるには光汰はまだ幼すぎたのだ。
そして…