星の光る夜空の
『大丈夫!?ねぇ大丈夫!?』
『はっ』
いつしか眠っていたようだった。
目を開けるとそこには、光汰よりもちっちゃな少女がアポロを抱いて光汰を見つめていた。
『あ〜良かった!この猫ちゃんに噛まれたのかと思った』
少女の口調が、その幼い容姿と合っていなかったので思わず笑いそうになるのを必死でこらえる。
しかしもっと重要なことに気付いた。
『どうして少女はここにいるのだろう?』
辺りはすっかり暗くなっている。人のことは言えないが、子どもが出歩く時間ではないことは確かだ。
それなのに少女は、怖がることもなく、平然と目の前で笑っている。
しかし、疑問を投げかけた途端少女の顔から笑顔は消えた。
光汰は、何かとんでもないことを聞いてしまったような罪悪感に襲われた。
少女は、答える代わりに、もう一度笑顔を作って
『いっしょに遊んでくれたら教えてあげる。』
と言って、光汰の手を引っ張って走り出した。