星の光る夜空の





少女が最初に向かったのは、ブランコだった。
この公園のブランコは小さな子でも遊べるような椅子の低いブランコで少女もちょこんとそれに座って、小さな足でブランコを揺らしはじめた。






しかし少女の乗ったブランコは大きく前後することなく小さく揺れたままである。
光汰は少女に話しかけた。
『ブランコこいだことないの?』

『うん』

呆れた。親の顔が見てみたい。この時光汰は、まだ少女のことを何ひとつ分かっていなかった。





光汰は少女の後ろに回り少女の小さな背中を押してあげた。
ブランコはだんだんと高くなってゆく。
それにつられるように少女の目がいや全身が輝いていった。













つぎに少女が向かったのは…
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