Lie
なんだかんだで夏休み。
土日以外は毎日部活。
忙しくなってきた。
もう自分だけで弓ができる。
自分だけで射位に立ってられる。
嬉しいことだった。
毎日来てるのに1日1日が楽しかった。
先輩も大好きで
友達も大好きだった。
だからなのか1日が早く過ぎてった。
「じゃあ終わるから集まってください」
安原先輩の言葉でみんな
動き始める。
安原先輩はなんだかすごく遠いひとだった。
「次の大会まで一週間切りました!だから、毎日の練習を大切にしてください!」
『ハイ!』
そうだ…大会…。
「あと、今回の大会は一年生初めての大会になる。頑張ってください。」
『は…ハイ!』
安原先輩があたしを見て
言ってくれたような気がした。
どんどんハマっていく自分がいた。
楽しかった、同時にすごく
かなしかった。
(射位=弓を引く位置)