そら色

前髪は、小さな花の向日葵のピンで留められ、




後ろ髪は程よくストレートに。




「わ~!!!お姉ちゃんが別人~★」





鏡を覗き込む…。





……変わったのかな…?




ただ、顔が見えただけ。決して可愛いとは言えない。





「…普通だよ…。こんな顔の人、どこにだっているし…。」




「もぉ~!!!サクラお姉ちゃんが羨ましいのに~!!!」



なにが…





ってかも、もうこんな時間!!!



「ゴメン!!!サクラ!!ありがとねっ★」




急いで靴を履いて、玄関を飛び出した。





自転車の鍵を開けて、勢いよく走り出す。





冷たい風が、頬を刺激する。

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